建築家と原価で造る
ヒルズ内観

安藤忠雄の表参道ヒルズに、環境との共生を見る

ヒルズ外観表参道ヒルズは、ランドマークと称するこれ見よがしの建築とは明らかに異なる設計思想による、安藤氏らしい作品といえます。

最も大きな特徴は、建物の高さをケヤキの街路樹に合わせてあることです。このことを実現するために、地上3階(店舗棟)地下6階(駐車場含)という形態が採用されました。
さらに、店舗棟の各階をつなぐ内部のゆるやかなスロープは、表参道の坂と傾斜を同じにしてあります。
外部環境と内部環境が共生する試みです。
一部には旧同潤会アパートの意匠を忠実に取り入れており、先人への敬意と時間・歴史との共生が計られています。
耐震構造の面からも、上部の住居棟と店舗棟の間に免震機構を設けるという構造になっています。
屋上には植栽が施され、何年か後には街路樹のケヤキと一体となり、明治神宮へと続く景観になる仕組みです。

表参道ヒルズのプランニングにあたり、安藤氏と何人もの施主(地権者)の間で、いく度も真剣な話し合いが持たれたそうです。内部スロープの勾配のアイデアは、その過程で地権者の中から出されたものだということです。まさしく、建築家と施主とのコラボレーションといえる共同作品なのです。完成した建物もさることながら、そのプロセスこそ評価されるべきではないでしょうか。
建築家自らの、作品としてのオブジェを造り出すのではなく、環境・歴史との共存共栄という理念を形に現した、志のある建築といえるでしょう。

建築家と原価で造る、注文建築・二世帯住宅リフォーム 株式会社ビルダーズブリッジ 建築と環境の共生